コンポストと野鳥と再ロックダウン
再ロックダウン下の買い物
8月12日から始まったオークランドのコロナ警戒レベル3ロックダウン、スーパーマーケットに買い物に出かけてもこれまでの経験があるからか、長いこと並ぶことがないし、スーパーの棚がガランと空き過ぎなこともほとんどない。
これからはコロナ時代なのか、封じ込めることができるのか、それが試されている今、ほとんどの世帯が平常時に比べて買い物に出かける回数をできるだけ抑えているのかと予想する。
ウチの場合は買い物に一度にかかる費用は上がったが、買い物の回数は半分以下に減った。車のある家庭はきっともっと減っているかもしれない。
ウチの買い物リスト
他人の買い物内容はまあどうでもいいことだが、ウチの買い物内容は
- 主食の米、パン、パスタ、麺、コーンフレーク、シリアル類、小麦粉など
- 動物性タンパク質の鶏卵、肉、魚介類、ツナ缶、ベーコン、ウインナーなど
- 野菜の玉ねぎ、にんじん、じゃがいも、葉物、緑黄色野菜など
- 果物
- 乳製品の粉ミルク(通常ミルクは買い物量が少ないときだけ)、チーズ、ヨーグルト、バター
- 豆類、ナッツなど
- 油脂類、調味料
- お菓子
自炊するうちはここらへん似たり寄ったりだと思う。
ちなみに私はスーパーで他人のショッピングカートを見るのが好きである。何食べるのかなあ、買うの忘れた、とか。
ウチのコンポスト内容
前回ロックダウンが始まった3月下旬ごろから始めたコンポスト、主に野菜くず、果物の皮、卵の殻、鳥の足骨などで、食べ残さないから残飯はほとんど出ない。
このようなコンポスト、至って標準的な内容だと思うのだが、ウチの周辺を縄張りにもつ野鳥のプケコにとっては貴重な栄養源になっているようだ。バッファ的存在か?プケコファミリーが日に何回かコンポストに群がっている。
コンポストとプケコ
今年6月上旬にプケコのヒナたちをぞろぞろ連れてきたときには、もしかしてコンポストをあてにしてるのか?というちょっとした焦りのようなものを感じるとともに、親プケコたちのたくましさに驚いたものだった。
コンポストが止められない。
始めた当初は、朝洗濯物を干すときにコンポストに足していたが、今後の持続可能なプケコのライフスタイルを差し出がましいが?考えたときに、そこら中に生えている草を食べることも覚えるほうがいいに決まっているだろうと、夕方に近い時間にしている。
朝や昼間、パンの残りをどこかしらでもらうことが多い鳥たちは、概してデンプン質の高いものがうれしいに違いない。
だからといって、デンプン質を多くとか、ヒナがいるから量を多くとか、しない。
それでも貰いが少ないとき、コンポストの野菜くずは貴重なカロリー源になっているようで、翌日見てみるとカラカラになっている。コンポストに最適な状態である。
コンポストが止められない。
しかし量は増やさない。
ある地域ではプケコが増えすぎて15羽ぐらいがそこら辺の植物を荒らすと聞いた。勝手知ったるでキッチンにヅカヅカ?上がるものもいるという。"決してフードをあげてはダメ"というのもうなずける。
人間と共存してきたプケコ
プケコは昔から人間に近い場所に生息していたらしい。
それを可能にしているのはプケコは賢いからだろうか。愛嬌があるからだろうか。
もしかしたらプケコはカラスより賢いのかなと近頃感じている。
地域プケコのキャラクター
例えばここらへんに住むプケコファミリーの母プケコは
- 人間に挨拶をする
- 食べ物を催促するために子を使う
- 食べ物を催促するために目の前で食べる真似をする
- 食べ物を催促するために目に見えるところに食べガラをもってくる
- 育児疲れしていると父プケコに任せる
- 後追い激しい子は敢えて動かさず、視界に入るところでときどき食べ物を与え安心させゆっくり過ごす
- 草の食べ方を教えても本当に美味しいものは教えない
- 先々もたいせつな餌場と思うところにはガツガツ系の子を置かずにおっとり系の子を置く
- 本当に美味しいと思うものを子が食べようとすると実力行使して徹底的に妨害する
- 半年ほど大きい姉?プケコを育児に携わらせたがヒナが大きくなると縄張りから蹴飛ばし、余裕あるときは餌場に入ってきても見て見ぬ振りをする
なんかすごい母プケコだが、それは母のキャラ。この母プケコのわかりやすいキャラがきっかけでプケコの観察を始めた経緯がある。
十人十色ならぬ十プケコ十色。
現に父プケコはコンポストにはあんまり興味がなくて、地味に草を食べてるわりにマッチョ、しかも穏やかで気長にヒナの食事にも付き合う育メン。子がプランターのものを引き抜いたときに、わたしは外に出て口うるさく注意?!したのだが、父プケコはその後 "…食べるもんじゃない"と静かに子プケコに背中で語って諭していた。
とはいえ、空き地のグアバの実のなる頃にどこかのメスプケコを連れて来てグアバの実を溜め水に入れて"これ美味しいよ"と勧めていたのを目撃した。その後3羽の小プケコの世話でそれどころではない状態になったのだろう。隅には置けない。さすが推しメンである。
しかしながら溜め水が澄んでいると躊躇なくプランターを水に打っ込むのは止めてほしい。プケコは土で濁った水が好きなようだ。それからは水を入れ替えず、水道水を足すようにしている。
姉プケコは母譲りのちゃっかり系、お腹が空いてるときだけ挨拶して母の真似をする。プランターを引き抜くのが一つの表現方法。時々甘ったれた鳴き声を聞くたびに、母プケコの育児のお手伝いより、もっと甘えたかったのかなと想像する。母プケコに蹴っ飛ばされ他のエリアを開拓中。でも実は母プケコが子どもだった姉プケコとはぐれたとき、6時間以上も同じフェンスを何度も行ったり来たりしていたのを知っている。
たくましく育ってほしい
再ロックダウン始まって1週間、プケコファミリーがコンポストやその周りに滞在する時間が多くなったが、わたしが観察する時間が長くなったのか。
現状を分析してみた。
前回ロックダウンでは長丁場だし、癒しの一環として鳥たちにパンを供出する家庭もある程度あったのかと思う。また何日か分を買い溜め、結果それが多めだったりすると硬くなったパンなどが積極的に鳥たちに回された。
今回のロックダウンはうまくいけば2週間で終了する予定で、また前回経験もあるから、なるべく買い溜めないようにしている。そしてウチもそうだがこの先の不透明感からなるべく支出を控えたい。その結果、鳥たちに供される食べ物がめっきり少なくなっているのではないか。
忘れちゃならないのは、子プケコは皆確実に大きくなっているということ。
それを目の当たりにして拠出するパンを逆に抑え始めているということもあり得る。人口密度ならぬプケコ密度が高くなっては庭を荒らされる家もあるだろう。また仮に同じパンの量であってもそれを日々大きくなる胃袋で分け合わなくてはならない。
朝昼晩を通してプケコの鳴き声は心なしか激しさが増している。
プランターや植え込みがプケコに引っこ抜かれている。再生長ねぎ、豆から育てたうずら豆、定植前のスゲ科の植物が食いちぎられている。
そして今日に限っていえば、プケコだけでなく近くの水路に住むマガモもご夫婦で来た。初めてだった。人恋しさゆえ、空腹ゆえ、いずれにしても再びのロックダウンは彼らにも影響があるようだ。きっとしばらくすると母プケコの迎撃に遭い、帰っていくに違いないだろうが。
普段は家族連れが食パンの袋ごと持ってきてちぎってはカモやカモメその他いろんな鳥たちにあげているのをよく目にする。しかし現在の再ロックダウン中、それもコロナの市中感染者が少しずつ増えるのが認められる今、わざわざ検問所を越えて車で乗りつける人たちはいない。
Unexpected visitor during re-lockdown🦆再ロックダウン中の意外な訪問者?!
野鳥といえども、普段どれだけ人間の持ってくる食糧に依存しているか。一度人間の持ってくるデンプン質に慣れ常食するようになると、現在のような有事に困ることになるだろう。
野鳥にとっても人間生活の影響を大きく受けている場合、これからのウィズコロナ時代には食糧自給率を上げてあげたい。コンポストの内容は今後もなるべく変えないようにしておこう。子プケコが父プケコのように草食に傾き、たくましく育ってほしい。
とはいえ、この2日間ばかり食パンを少しちぎってコンポストに入れていた。私たち人間が我慢しないとな、とはわかっている。
プケコが協力してくれているコンポストが活用され、ウチの食糧自給率も上がるといいなと思う今日この頃である。プケコ対策も施さなくてはいけないのか。なんか矛盾に満ちあふれてきたコンポストであった。
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