コロナ警戒レベル2 第10日目 更なるルーティンの始まり3
グアバっていったい?
グアバはなんでもレモンよりもビタミンCが多いとか?
あらためてグアバとは、とウィキってみる。
"コケモモ科に属する熱帯系"のバンジロウ属バンジロウ種が正統?のグアバで、私が先ほどからグアバと言っているものは、グアバであって細かく言うとグアバじゃないらしい。
バンジロウ属に"100種"もあるのか。その中の種名キバンジロウ(テリハバンジロウ)の
のうちのストロベリーグアバというものらしい。
葉は照り葉で、花はわかりやすい花弁をもたなかったと記憶する。
一般的なグアバとストロベリーグアバ、
人間とオランウータン(とっさに浮かんだ)程の違いか。
それがどのぐらいの違いかわからないが。結構な違いか。
グアバの栄養を参照すると、ビタミンCと"リコペン"(トマトの栄養で名高いリコピンのことのようだ)がめちゃくちゃ含まれている。
ちなみに100グラムはこのぐらい。
そしてそれは法律で禁止されている植物だなんて。ニュージーランドではなく日本で。
日本の外来種を取り締まる法律
ニュージーランドは固有の動植物を守るために、外来種を法律で厳しく取り締まっていて、市民団体始め、地方自治体も外来種の駆除に積極的なのはなんとなく知っていた。
日本にもその種の法律があるなんて想像しなかった。日本の外来種でぱっと思い浮かぶのは、セイヨウタンポポやセイタカアワダチソウくらいか。
夏は蒸し暑く冬は結構冷え込む、季節がはっきりしている寒暖の差が激しい日本のような地域で、このばんじろう、いえ、バンジロウが日本で繁殖しやすいなんて想像ができない。
ここニュージーランドでこの手の"グアバ"を知っているのは10人に2、3人ぐらい(母集団が小さくて信憑性ないが。)という意味でも、そこかしこに生えまくっているわけではないのだ。と思う。
日本で2005年施行の比較的新しい法律のようだ。
特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律 - Wikipedia
ここにはバンジロウがない、となると軽めの”要注意レベル”なのか。
区分の名前として"要注意なんたら"のほうが、手に負えなさそうである。
"要注意外来生物"もとい、"生態系被害防止外来種"の"植物 類型2"にテリハバンジロウ(バンジロウ)があった。ここに分類されるとなると、日本ではスーパーや八百屋さんに並ぶことはないのかなー。そうなると、”キバンジロウ”という名をもつのになんかさびしい。まあニュージーランドでもバンジロウが店に並んでいるのを見たことはないが。新鮮なグアバ(ストロベリーグアバですが)を枝から収穫して日本の皆さんに差し上げたい。
グアバのおかげ
グアバ仕事はつかれる。
コロナ警戒レベル3期間中に、”グアバご自由に”、と紙袋に入れて外に置いたこともあったが、そういう時期だからか、胡散臭いからか、誰ももらってくれなかった。
友だちにはしつこく”グアバ取りに来てー”と言い続けてきた。
来てもらえたときにはグアバ仕事が減るし、グアバジャムの在庫も減るし、喜んでもらえてとてもうれしい。
若干グアバハラスメントになりかけていたが、ついに来週から本格的な雨の季節に入るようで、声がけしなくても雨を受けてきっと可食率が下がると思う。そうなると、グチャをコンポストにする作業が増える見込みか。
前の家で一緒だった友だち親子(フラットメイト)が昨日の夕方来てくれた。
友だちにはいい状態のグアバを持っていってもらいたい。踏み台やグアバを振り落とすための長い棒も登場させた。
あらためてグアバを見てみると、地面の草の上に落ちて時間が経ったものより、枝から収穫したもののほうが果皮の張りがよく状態がよい。(当たり前か。)
草の上にあるグアバは、体長1ミリちょっと程のすっきり細身のダニ?が果皮に乗っていたり群がっていたりすることが多い。(熱湯処理はそのためである。※前回ご参照ください)
ということは地面からグアバを拾い上げるよりも、枝から収穫して追熟させる方法を見つけると、グアバ仕事が楽になるかもしれない。これは次回の課題になる。そしてグアバ好きなご近所のために、最初の何年かは収穫量はそれほど見込めないと思うが、挿し木で殖やして差し上げるのも楽しみの一つになった。
ロックダウン期間中は日常生活に制限が設けられて窮屈で退屈で、心身ともに不自由を感じることも多々あった。それが逆にいろいろなことを始めるきっかけになったと思う。
グアバ仕事による手のゴアゴアは、ひと段落してからケアしていけばいい。
なんだか試行錯誤しながらいそがしくなったけど、もしかしてグアバB級品の作業中に食していたグアバのおかげで、昨年とは違い、今年はこの季節の変わり目に元気で居られるのかもしれない。そしてこのコロナ期にグアバのおかげで友だちに連絡でき、アラートレベルの引き下げに伴って再会できた。
グアバありがとう。
と、ここで三部作がめでたく完結、となる運びである。
The National Pest Plant Accord (NPPA)
ご参考までに、ニュージーランドで植物を取り締まる法律?名を記載した。
植物に限ると300種以上が取り締まり対象となっているようで、中でも日本でなじみのあるものとしては、次の植物がある。
- イタドリ(Japanese knotweed)
- イボタノキ(Tree privet)
- クルミ(Japanese walnut)
- スイカズラ(Japanese honeysuckle)
- マサキ(Spindle Tree)
今では厳しい検疫で、動植物をニュージーランド国内に持ち込むことはできない。
先ほどの植物は、この穏やかな気候が植物を繁茂させる危険性を知らなかった時代に持ち込まれたものかと思われる。
詳しくは次のウェブサイトで調べることができそうだ。
https://www.weedbusters.org.nz/weed-information/weed-list/
例えば"strawberry"と入力してみる。
検索結果2件、
Strawberry dogwoodとは。
イチゴミズキという植物のことのようだ。写真を見てライチかと思ったがそうではないらしい。
よかった、ストロベリーグアバはなかった。
パープルグアバ(100種あるうちの一つか。)とは。
ん、
Also known as
"Strawberry guava"
オーマイガッシュー。
なんだろうこのドキドキ感は。
違法植物ということかー。おちつけ私。
グーグル翻訳によると
- "なぜ雑草なのか?
大規模な播種能力と種子はよく分散されています。 密なルートマットを形成します。 日陰、暑さ、大雨から中低雨、風、塩には耐えますが、霜には耐えられません。"
基本丈夫で固有種を押しのけ蔓延ると目を付けられている。
- "それはどのようなダメージを与えますか?
オープンエリアとブッシュキャノピーの下に密なまたは純粋なスタンドを形成(?)し、在来の植物の苗木の確立を妨げ、在来の森林エリアを引き継ぎます。 潜在的にニュージーランドの主要な雑草。"
森林などの土壌に根を張り巡らして在来種を追い出してしまう危険性があるのか。
樹齢何十年のあの木がそのようなカテゴリーに分けられてしまうなんて、とってもやるせない気持ちになった。
コロナ警戒レベルが解除された暁には、ストロベリーグアバジャムでも地域市場で販売しようかと考えていた。
が、これが違法植物ということになるとしょっ引かれることになるのかー。
そして野鳥の憩いの場にもなっているあの木が、数十年もあの場所に生えていたのが、作業員によって、ここから引っこ抜かれるのだろうかー。
すがる思いでネット検索を続ける。
と、意外と市民権を得ているような内容もちらほら出てくる。
ちなみに南国のフルーツ(ニュージーランド的には北国かっ。)、トロピカルフルーツは他にも栽培できるという話もあった。冬は夏に比べて寒いが、オークランドは氷が張るほどではない。冬温暖な気候が可能にしているのだろう。
グアバとの向き合い方
自己申告でなく、しばらく様子見で、細々と楽しむ分にはいいのかなあ。
改めて英語版ウィキペディアでウィキってみる。そこには日本語版にない情報も。
”種子には、大量のビタミンCに加えて、抗酸化作用、抗炎症作用、抗菌作用など、多くの健康上の利点があります。”
あの硬い種にもたくさんの栄養素が含まれているのか。
”果物全体を食べることができます。 ジャム作りにも使えます。 "
ジャム作りでザルを使っての種の除去が本当に大変な作業である。ところであの果皮の赤い色素がリコペンとすると、加熱によりその効果がさらに高まっているだろうと期待している。
"種は小さく白色で、コーヒーの代わりに焙煎することができます。"
これはジャム作りの際に出てくる種だろうか、糖分が付着していると焙煎には向かないだろう。これは味ってみたいものだ。
"その葉はお茶のために醸造されるかもしれません。"
グアバ茶は聞いたことがある。コーヒーよりも敷居が低そう。どのように茶を作るかまずはいろいろ試したいと思った。
"木の木は硬くてコンパクトで耐久性があり、耐久性があり、旋盤加工、工具の柄、木炭、薪に使用されます。 "
確かに硬そうな幹である。
"この植物は、ブラジルの埋立地と保護地域の再植林における混合植栽に不可欠です。"
原産地ブラジルではストロベリーグアバも多様性を形成する一翼を担っている。ひとたびここニュージーランドに根を下ろすと、周りに生える、大昔からここで進化を遂げてきた固有の植物たちを駆逐する勢いで根を密に張り、実を食べた野鳥の移動範囲に拡がる可能性、危険性があるということは、なるほど理解したつもりになった。
挿木で苗木を増やして配ることや、コンポストから出てきたグアバの芽をそのまま放置することは止めておこう。実の数量を抑制する意味で、収穫期が終わってから剪定していくことも必要なのかもしれない。
ひと月以上グアバ仕事をしてきてやはり情が湧くものだ、樹齢何十年のグアバの木がなるべくそのままそこにありますようにと願った私であった。