マスクその後
- ○結局のところ
- ○そういえば世間の風潮に流されていた
- ○アンチマスクが主流であったとしても
- ○マスク製作の意味
- ○マスク販売でやってみたこと
- ○マスク製作その後
- ○マスク製作のこれから
- ○ニュージーランドならではの布マスクのカタチ
○結局のところ
販売を試みている手作りマスクだが、販売商戦のピークは過ぎたように思われる今日この頃である。
というのも
ニュージーランドヘラルドの8月30日の記事に、1時間にマスク50枚を販売できたのはなぜか?というのがあったのを今日になって見つけた。。
公共交通機関でのマスク着用義務化が発表された日の記事である。
有料会員になっていないので読みきれてない(。。)が、記事タイトルからして、マスク売りどき第一波はとっくに過ぎたのだろうと推測する。
ちなみにコロナ時代、在宅勤務が増えたり、経済全般が縮小したりして、新聞や雑誌の売り上げが以前ほどではないかもしれない。
コロナ時代は、しかし彼らのジャーナリズムでそこんところどうなの事情が明らかになったりする。
ニュージーランド政府は情報を開示してくれるほうだと思うが、情報媒体にも引き続き頑張ってもらう意味で、スマホやパソコンに悪さするスパムには気をつけながら、なるべく広告をクリックしようと心がけている。
広告クリックより有料会員になってプレミアム記事もどんどん読んでみればいいかなとも思うが、今はマスク製作で読んでいられないかなー。
有料会員は最初の8週間は確か週1.5ドルで、その後週5ドルになるのだが、そのぐらいの情報に対する投資はケチらない私でありたいー。
その反面、売れるかどうかわからないマスク製作のための布に150ドルをかける私であったー。せめて有効に使いたいー。
ところで先の記事のマスクだが、写真を見ると手作り品のようー。
来たるべき日のために作りためていたのかー。
先見の明に脱帽である。。
○そういえば世間の風潮に流されていた
マスクアレルギーの人たちが多いように思える中、私なんて自分のマスクを作るだけで、人のために作って販売するというのを考えることもなかったー。
いや、少し商機を見出そうとはしたが、社会のマスク嫌いの風潮を肌で感じて、それが全てと思い、勘違いして、マスクをビジネスにつなげようという考えを払拭した。
8月に入る頃にはコロナ警戒レベル1の自由な日常生活に慣れてきていたから、
もしかしてマスクが本当に必要だったのかな?
手洗いやソーシャルディスタンスだけでよかったらたのかな?
と思い始めていたりもした。
○アンチマスクが主流であったとしても
マスクを買いたい人たち、必要性を見出している人たちは、政府の発表を待たずにさっさとマスクを作り続け、あるいはさっさとネットで購入していただろうなと思う。
自分で作って売ろうとは、
さらさら思っていなかった。
先日の公共交通機関でのマスク着用義務化の公式発表を受けてからやっと、
キウイのためのマスクとはどんなものなんだろう、
本格的に作ってみよう、
と決意したんだった。
○マスク製作の意味
2日間で20数枚のマスクを作ったところで、はてさてどうしよう?とTwitterで聞いてみたところ
"医療機関や学校などがマスクの寄付を募っている"
という情報を得た。
情報ありがとう、
と言ってみたものの、自立を目指している身としては無償提供は渋るところである。
確かに、
マスクを寄付した結果、喜んでもらえるだろう。
確かに、
コロナによる経済の影響を多少なりとも受けている今、
経済活動の停滞の長期化が予想されている今、
マスクを買うお金がない、
"余計なもの"にお金をかけたくない、
という場合も少なくない。
しかし、
こちらも生活者、
公的給金に頼らざるを得ない状況下ではあるが、だからこそ自立を目指している。
コミュニティに貢献しながら対価を受け取る。
わるくないんじゃないか。。
コロナ時代にマスク制作で生計が立てられたらうれしい。
マスクで稼げればうれしい。
あの新聞記事に出ていた方のようにー。
先発隊のマスクが世に拡がってから不謹慎かもしれないが、
コロナ封じを願いつつ、
マスクで一儲けをしたい。。
ん?それは可能だろうかー。
布のマスクは繰り返し使えるというのが良いところ、消耗品ではない。
ある程度消費者に行き渡ったら需要が減るのは目に見えている。
今がその状況かー。。
それでも作ったマスクをどうにかしなければならない。。
○マスク販売でやってみたこと
まずはFacebookで家から半径3キロメートルまでの人たちに1日3ドルをかけて広告を出してみた。
それも広告をどう活用するかわからないのにもかかわらず、である。
見切り発車というやつかー。
2日間続けてみると、2500人に広告が届き、うち8人がクリックしたという結果を得た。わずか0.3パーセントのクリックしか得られなかった。
時期を逸しているのかなと思った。
広告を出すなら、思わずクリックしたくなるような興味が湧くような商品の写真や説明であるべきだった。
次に、
懲りずに
同じくFacebookのマーケットプレイスに登録して出品してみた。無料である。
初めての出品に、商品の写真をップロードするのを忘れた。
出品のキモであろうに。
あわててコメント欄に写真を載せた。
2時間で9人がクリック。
私と同じように、マスクを作っている人たち(同業者)がクリックすることも多いのだろうと推測する。
値段設定は
Large :$11 each→$20 for 2
Medium :$6 each→$10 for 2
既存のマスクよりも魅力的な値付けをしてみた。
2枚でいくら、という販売スタイルは今までなかったようだ。
1枚でも割引をするつもりではあるがー。
市場荒らしのように見られたら嫌だが、こちらだってずっと増産体制?を続けられるわけではない。
新参者ができるだけ価格を抑えて、布マスク買いたいー、というお客様に売りたいのだ。
時に寄付するより値下げして販売できればいいー。
○マスク製作その後
販売にはつながらない状況でもマスクを作り続けた。
9月7日時点で制作したマスクは合わせて41枚、
うち
知っているお店の店員さんに3枚、
見ず知らずのバスの乗客に3枚、
友人に4枚、
ご近所に5枚、
以前世話になったボランティア団体に6枚、
あわせて21枚はすでに無償提供していた。
んー慈善事業。。
今日はサンプル品としてあと7枚ほど持ち歩いていた。
よく立ち寄るOPショップを通りかかる。
寄付により集まった品物に手ごろな価格をつけて販売して、その売り上げを老人介護施設などの運営費に回したりしているようだ。
子供服、おもちゃ、食器、本、DVDなどをいつも安価で購入させてもらっている。
気づけばいつの間にか7枚のマスクを渡していた。
聞けば御老人に配布するマスクの寄付を呼びかけているという、
ショップで販売するのでなく配布したいとのことだった。
マスクが本当に必要な人たちがまだたくさんいるー。
○マスク製作のこれから
マスクがオークランドのコロナを封じ込めるのに、コロナ時代の日常生活を再開させるのに、微力ながら役に立てればうれしい。
とは言うものの、マスクという商品のデザインや品質が向上すればビジネスにもきっとなり得る。
私に足りなかったのは信念かもしれない。
マスクは必要になる、
コロナが簡単に治療可能になるまではー。
世の中におしゃれなマスクがあってもいいー。
つけ心地いいマスクがあるといいー。
と思い続けられる信念、それがあることで今やるべきことがはっきりしてくる。
それでも、先日のように寝食を忘れてまで取り組むことではない。
まずは自分が健康を維持する上で、周りのことをよく考えることができる。
時間が空いたらマスクを作ろう。
売れたらうれしい、
売れなかったらどんどん寄付していこう。
今日寄付したときに手持ちのマスクがゼロになったら、実はとてもすっきりしたのだ。。
手持ちのマスクがあると、どう販売しようかと考えることもいそがしく、気が休まらなかった。
○ニュージーランドならではの布マスクのカタチ
布マスクのお手入れ方法がみんなわかれば、不織布マスクを卒業する人たちも居るかもしれない。
不織布マスクは世界的な需要に増産体制を整えできていると思うが、ニュージーランドでは使用後の不織布マスクはランドフィル、埋め立てられるのだろう。
想像すると、土に還らない不織布マスクが何十年何百年と在り続ける。
もしかしたら島国であるから海に流出しないとも限らない。
どのようにケアすればいいのかを調べて、寄付マスクと一緒に提供できれば、ひいては社会に持続可能な布マスクが拡がるんではなかろうか。
いや、
この期に及んで?
バンタナとかスカーフとか、
マスクだけにこだわらなくてもいいとは思うがー。
そして
コロナ予防のためには口や鼻を覆えるものを持ってるだけじゃなく、
持ってるから安心などというのではなく、
どう付ければいいのか、
どう外せばいいのか、
それを毎日どう手入れしていけばいいのか、
というのが結局大切なんだろうなーと思う。
そしてなんてったって手洗いー。